日蓮正宗法華講開信寺支部より

御書研鑚の集い 御書研鑽資料


早勝問答.第5章 真言亡国の理由


【問ふ、亡国の証拠如何。】
第1問.真言亡国の証拠は、あるのでしょうか。

【答ふ、法華を誹謗する故なり云云。一義に云はく、】
第1答.それは、法華経を誹謗しているからなのです。

【三徳の釈尊に背く故なり云云。一義に云はく、現世安穏後生善処の妙法蓮華経に】
また、三徳の釈尊に背くからなのです。現世安穏・後生善処の妙法蓮華経に

【背き奉る故に、今生には亡国、後生には無間と云ふなり。】
背いているので今生〔こんじょう〕には、亡国、後生には、無間地獄と言うのです。

【一義に云はく、法華経第三の劣とは経文なるか、】
法華経を真言から見ると第三の劣と言うのは、経文の見解に依るのでしょうか。

【自義なるか。】
それとも自分の意見なのでしょうか。

【若し爾らば亡国治定なるか。】
もし、それが自分の意見であるならば、真言亡国の主張を認めるのでしょうか。

【他の云はく、密教に対すれば第三の劣なり。】
第2問.密教に対すれば、法華経は、第三の劣であるのです。

【答ふ、一義に云はく、此の義経文なるか、自義なるか。】
第2答.この義は、経文に依るのでしょうか。それとも自分の意見なのでしょうか。

【一義に云はく、顕教の内に法華第一なる事落居するか。】
顕教の内では、法華経が第一であることを認めるのでしょうか。

【若し爾なりと云はゞ、さては弘法は僻事〔ひがごと〕なり、】
もし、それを認めるとすれば、それでは、弘法は、嘘を言っている事になります。

【顕教の内にして法華を華厳に対して第二、】
なぜならば、顕教の中で法華経を華厳経に対して第二であるとし、

【真言に対して第三と云ふ故なり。】
真言に対しては、第三と言っているからです。

【一義に云はく、真言に対して第一ならば亡国は治定なるか。】
法華経が真言に対して第一であるならば、真言亡国の主張を認めるのでしょうか。

【他の云はく、印・真言を説かざる故に第三の劣と云ふなり。】
第3問.法華経には、印と真言がないので、第三の劣と言うのです。

【答ふ、此の故に劣とは経文なるか、】
第3答.その理由で劣ると言うのは、経文に依る見解なのでしょうか。

【自義なるか。一義に云はく、若し法華に】
それとも自分の意見なのでしょうか。もし、法華経に印、真言が

【説かば亡国は治定なるか。】
説かれているならば、真言亡国の主張を認めるのでしょうか。

【他の云はく、大日・釈迦各別なり。】
第4問.大日如来と釈尊は、それぞれ、別々なのです。

【答ふ、一義に云はく、此の故に法華を謗ずるか。】
第4答.この故に法華経を謗〔そし〕るのでしょうか。

【一義に云はく、若し一仏ならば亡国は治定なるか。】
もし、大日如来と釈尊が一仏であるならば、真言亡国の主張を認めるのでしょうか。

【一義に云はく、各別なれば劣とは】
大日如来と釈尊は、別々であり、大日如来より釈尊が劣る仏であると言うのは、

【経文なるか、自義なるか。】
経文による主張なのでしょうか、自分の意見なのでしょうか。

【他の云はく、顕教は応身、密教は法身の説なり。】
第5問.顕教は、応身〔おうじん〕の説であり、密教は、法身の説なのです。

【此の故に法華は第三の劣なり。】
この故に法華経は、第三の劣なのです。

【自の云はく、応身の説の故に法華劣とは経文なるか、】
第5答.応身の説だから法華経が劣るとは、経文に依る見解なのでしょうか。

【自義なるか。】
それとも自分の意見なのでしょうか。

【一義に云はく、法華法身の説ならば亡国治定なるか。】
法華経が、もし法身の説であるならば、真言亡国の主張を認めるのでしょうか。

【一義に云はく、真言は応身の説ならば亡国は治定なるか。】
真言が応身の説ならば、亡国の主張を認めるのでしょうか。

【他の云はく、五智五仏の時は北方は釈迦、】
第6問.真言密教で説く五智・五仏の本体迹用の位置を定める時、北方は、釈迦、

【中央は大日と見えたり如何。】
中央は、大日となっています。

【答ふ、一義に云はく、中央は釈迦ならば亡国治定なるか。】
答6答.もし、中央が釈迦ならば、真言亡国の主張を認めるのでしょうか。

【一義に云はく、北方釈迦と云ふ事は三部の内に無し。】
北方が釈迦だと言うことは、真言三部経の中には、ありません。

【不空〔ふくう〕の義なり。仏説に非らず。】
これは、不空の主張であって、仏説ではないのです。

【他の云はく、法華は穢土の説なり、】
第7問.法華経は、穢土〔えど〕の説法であり、

【真言は三界の外の法界宮の説なり。】
真言は、三界の外の金剛法界宮の説法なのです。

【答ふ、一義に云はく、真言は三界の内の説ならば】
第7答.真言が三界の内の説法であるならば、

【亡国治定なるか(義釈の文)。】
真言亡国の主張を認めるのでしょうか(これは大日経義釈の文である)。

【他の云はく、顕教の内にて大日・釈迦一体と説けども、】
第8問.顕教の内では、大日と釈迦を一体と説きますが、

【密教の内にては二仏各別なり。名は同じけれども義異なるなり如何。】
密教では、この二仏は別々であり、その名は、同じ大日ですが、義が異なるのです。

【答ふ、此の故に亡国と云ふなり。】
第8答.それ故に亡国と言うのです。

【一義に云はく、此くの如く云ふ事、直ちに経文を出だすべし。】
そのように言える、根拠となる経文を出すべきです。

【他の云はく、竜女は真言の成仏、】
第9問.竜女は、真言によって成仏したのです。

【法華には三密欠くる故なり。】
法華経には、成仏に必要な身密・口密・意密の三密がないからなのです。

【答ふ、自義なるか経文なるか。】
第9答.それは、自分の意見なのでしょうか。経文に依る見解なのでしょうか。

【他の云はく、経文なり。】
第10問.それは、経文に依った主張であり、

【「陀羅尼〔だらに〕を得たり。不退転を得たり」云云。陀羅尼は】
経文に「陀羅尼〔だらに〕を得、不退転を得たり」とあります。この陀羅尼は、

【三密の加持〔かじ〕なり。】
身に印を結び、口に真言を唱え、意に本尊を念ずる三密の祈祷の事なのです。

【答ふ、此の陀羅尼を真言と云ふは自義なるか】
第10答.この陀羅尼〔だらに〕を真言と言うのは、自分の意見なのでしょうか。

【経文なるか。一義に云はく、さては弘法の僻事なり。】
それとも経文に依る見解なのでしょうか。これは、弘法の嘘なのです。

【其の故は此の陀羅尼を】
その訳は、この陀羅尼は、法華経・提婆達多品にあるからなのです。

【戯論〔けろん〕第三の劣と下すなり。】
弘法は、この法華経を真言がない故に戯論、第三の劣と下しているのです。

【一義に云はく、自語相違なり。】
陀羅尼は、法華経にも説かれており、これは、自語相違と言えるのです。

【法華に印有る故なり。】
法華経にも、印、真言がある故に自語相違となるのです。

【他の云はく、守護経の文に依れば、】
第11問.他にも、また守護経の文章に依れば、

【釈迦は大日より三密の法門を習ひて成仏するなり。】
釈尊は、大日如来から身・口・意の三密の法門を習って成仏したのです。

【答ふ、此の故に法華を謗ずるか。】
第11答.それ故に、あなたは、法華経を謗〔そし〕るのでしょうか。

【一義に云はく、此の文は三説の内なるか外なるか。】
この文は、已・今・当の三説の内なのでしょうか、それとも外なのでしょうか。

【一義に云はく、此に相違せば】
あなたの言うところの釈尊が三密を習ったと言うのが、事実と違っていれば、

【亡国は治定なるか。】
真言亡国の主張を認めるのでしょうか。

【他の云はく、法華経には「合掌し敬心〔きょうしん〕を以て、】
第12問.法華経には「合掌をもって、心で敬い、

【具足の道を聞かんと欲す」と云へり。何ぞ印・真言を捨つるや。】
具足の道を聞かんと欲す」とあるのに、どうして印や真言を捨てるのでしょうか。

【答ふ、此の故に法華を謗ずるか。】
第12答.それ故に、あなたは、法華経を謗〔そし〕るのでしょうか。

【一義に云はく、自義なるか経文なるか。】
それは、自分の意見なのでしょうか。それとも経文に依る見解なのでしょうか。

【一義に云はく、此の故に真言を捨てずとは】
この故に真言を捨てずと真言宗で言っているのは、身に合掌し、口に法華経を唱え、

【経文なるか。】
意に仏を敬うという意味で、具足を印・真言と解釈することは、間違いなのです。

【一義に云はく、此の文は真言を持〔たも〕つと云ふ文なるか。】
つまり、この文章は、真言を持〔たも〕つと言う文ではないのです。

【一義に文段を以て責むべし。】
経文の文段に依って責めるべきなのです。

【他の云はく、弘法大師を無間と云ふは、】
第13問.弘法大師を無間地獄と言うのは、

【経文なるか自義なるか。】
経文に依る見解なのでしょうか。自分の意見なのでしょうか。

【答ふ、経文なり。】
第13答.それは、経文に依るのです。

【他の云はく、二十八品の中には何れぞや。】
第14問.法華経二十八品の中では、どこにそのように説かれているのでしょう。

【答ふ、二十八品の中に有らば堕獄治定なるか。】
第14答.法華経二十八品の中にあれば、堕地獄の主張を認めるのでしょうか。

【他の云はく、爾〔しか〕なり。】
第15問.そうだと言うしかないでしょう。

【答ふ、法華を誹謗すること治定なるか。】
第15答.それでは、法華経を誹謗していることを認めるのでしょうか。

【若し爾らば経文を出だして責むべきなり。】
もし、そうであるならば、その経文を出して責めるべきなのです。



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