日蓮正宗法華講開信寺支部より

御書研鑚の集い 御書研鑽資料


早勝問答 第2章 禅宗の邪義を破折


【禅宗問答】
禅宗の問答。

【問ふ、禅天魔の故、如何〔いかん〕。】
第1問.禅天魔とは、いかなる理由に依るのでしょうか。

【答ふ、一義に云はく、仏経に依らざる故なり。】
第1答.禅宗では「教外別伝・不立文字」と言って、仏の経文に依らないからです。

【一義に云はく、一代聖教を誹謗する故なり。】
また釈尊の説いた一代聖教である経典を、月をさす指などと誹謗するからなのです。

【問ふ、禅とは三世諸仏成道の始めは】
第2問.禅とは、三世諸仏の成道〔じょうどう〕の始めには、

【坐禅し給へり如何。】
必ず座禅している必要なものであるのに、どうして禅天魔と言うのでしょうか。

【答ふ、一義に云はく、汝が坐禅は仏の出世に背かば】
第2答.あなたの言う座禅が、仏の出世の本意に背いているのであれば、

【天魔治定なるか。】
禅が天魔の所為であることを認めるのでしょうか。

【又、坐禅は大小の中には何れぞや。】
また、あなたの言う座禅は、大乗教、小乗教の中では、いずれなのでしょうか。

【一義に云はく、仏の端坐六年は】
仏は、端座すること六年にして成道を得たと無量義経に説かれていますが、

【法華に無益と云ふか。】
この六年の端座は、実大乗経の法華経を得る為であって無意味ではないのです。

【問ふ、禅法には仏説無益なり。】
第3問.仏説は、教外別伝・不立文字を主張する禅法にとって無意味なのです。

【答ふ、一義に云はく、是〔これ〕自義なるか、】
第3答.それは、自分の意見なのでしょうか、

【経文なるか。】
それとも経文に依る見解なのでしょうか。

【一義に云はく、やがて是が天魔の所為なり。】
仏説に依らずに我見によって法門を説くこと自体が、まさに天魔の所業なのです。

【問ふ、経文には「是の法示すべからず」と如何。】
第4問.法華経・方便品には「是の法は、示すべからず」とあります。

【答ふ、一義に云はく、此の文は法華無益と云ふ文なるか。】
第4答.この文は、法華経は、無意味と言う意味の文章であるのでしょうか。

【一義に云はく、爾らば法華に依るか。】
そうであるならば、法華経の文を引くからには、経文に依るのでしょうか。

【一義に云はく、文段を以て】
そもそもこの文は、法華経を讃嘆しているもので、いかなる文段で説かれたものかを

【責むべきなり。】
弁〔わきま〕えているのかと責めるべきなのです。

【問ふ、竜女〔りゅうにょ〕は坐禅の成仏なり、其の故は経文に】
第5問.竜女の成仏は、座禅に依ったものであり、その理由は、経文に

【「深く禅定に入って、諸法を了達〔りょうだつ〕す」と説き給へり。】
「深く禅定〔ぜんじょう〕に入って諸法を理解した」と説かれているのです。

【知んぬ、法華無益と云ふことを。】
従って成仏は、座禅に依るのであって法華経は、無意味なのです。

【答ふ、一義に云はく、此の義は自義なるか、】
第5答.あなたの言うことは、自分の意見なのか、

【経文なるか。】
それとも経文に依る見解なのでしょうか。

【一義に云はく、若し法華の成仏ならば】
もし、竜女の成仏が法華経に依るものであったならば、

【天魔治定なるか。】
禅は、天魔の所為であることを認めるのでしょうか。

【一義に云はく、文殊〔もんじゅ〕海中の教化は】
文殊師利菩薩が海中で、竜女を教化する為に妙法を

【論説妙法と宣〔の〕べたり如何。】
論説したと述べられていますが、これはどういうことでしょうか。

【問ふ、「常に坐禅を好む。深く禅定に入る。】
第6問.法華経には「常に座禅を好み」「深く禅定に入って」

【常に坐禅を貴ぶ」とも説けり如何。】
「常に座禅を貴ぶ」とあるのは、どういうことなのでしょうか。

【答ふ、一義に云はく、文段を以て責むべきなり。】
第6答.これも経文の文段を以って、責めるべきです。

【一義に云はく、此の文は法華無益と云ふ文なるか。】
この文は、法華経が無意味であるという意味なのでしょうか。

【一義に云はく、此の文を以て禅宗を建立するか。】
禅宗は、この文を以って、建立されたのでしょうか。

【問ふ、「唯独〔ひと〕り自ら明了〔みょうりょう〕にして、】
第7問.法華経・法師功徳品には「唯〔ただ〕、独り自ら明了にして、

【余人の見ざる所ならん」と云ふ。故に禅宗ひとり真性を見て】
余人の見ざる所ならん」とあることから、禅宗ひとり真性を明了に見て、

【余人は見ずと云ふなり。】
他の人は、見ることができないのです。

【答ふ、一義に云はく、文段を以て責むべし、経文を見るべし。】
第7答.これも文段を以って責めるべきであり、経文を見るべきなのです。

【問ふ、像法〔ぞうぼう〕決疑〔けつぎ〕経に云はく「一字不説」と。】
第8問.像法決疑〔けつぎ〕経には「一字不説」の文字があります。

【爾〔しか〕らば一代は未顕真実と聞こえたり。】
そうであればこそ、一代聖教は、未顕真実と言えるのです。

【真実は只迦葉〔かしょう〕一人、教の外に別伝し給へり如何。】
そこで、真実は、経文に依らずに、ただ迦葉一人に、別伝されたのです。

【答ふ、此の文は仏説か。若し仏説ならば】
第8答.この決疑経の文は、仏説なのでしょうか。もし、仏説であるとすれば、

【汝此の文に依る故に】
あなたは、教外別伝と言いながら、仏説の文に依るとしているのは、

【自語相違なり。】
自語相違ではないでしょうか。

【一義に云はく、言ふ所の迦葉は何なる経にて成仏するや。】
あなたが言う迦葉は、一体いかなる経文に依って成仏したのでしょうか。

【一義に云はく、言ふ所の経文は三説の中には何れぞや。】
あなたの言う経文は、已説・今説・当説の三説の中のいずれに属するのでしょうか。

【一義に云はく、楞迦経〔りょうがきょう〕は仏説なるか。】
禅宗が依経とする楞伽経〔りょうがきょう〕は、仏説ではないのでしょうか。

【問ふ、三大部に観心之〔これ〕有り、】
第9問.天台の法華三大部に観心〔かんじん〕の止観禅定の修行がありますが、

【何ぞ禅天魔と云ふや。】
それなのに、どうして止観禅定と同じ修行を禅天魔などと言うのでしょうか。

【答ふ、一義に云はく、汝は三大部にて宗を立つるか。】
第9答.あなたは、天台の三大部に依って宗旨を立てるのですか。

【一義に云はく、三大部の観心は汝が禅と同じきか。】
玄義・文句・止観の三大部の観心は、あなたの禅と同じなのでしょうか。

【一義に云はく、汝は天台を師とするか。】
あなたは、天台大師が唱える観心の法門を信じて、座禅の師とするのでしょうか。

【一義に云はく、三大部の観心は諸経を捨つるか。】
そもそも三大部の観心は、座禅のように諸経を捨てているのでしょうか。

【問ふ、】
問10問.天台大師の立てた四種三昧〔さんまい〕の第四に「非行非坐三昧」

【双非〔そうひ〕の禅の事如何。】
つまり、禅宗の双非〔そうひ〕の禅があるのは、どうしてなのですか。

【答ふ、一義に云はく、一度は法華に依り、】
第10答.この禅の言い分は、一度は天台大師の「非行非坐三昧」を取り、

【一度は法華無益なり。】
一度は禅宗の「双非の禅」を取って、法華経は無意味とする矛盾した主張なのです。

【一義に云はく、二義共に天魔なり。】
この矛盾した主張の二つそのものが、ともに天魔の所為なのです。

【一義に云はく、此の義に背かん者は僻事〔ひがごと〕なるか。】
この天魔の矛盾した説に背く者は、果たして嘘を言っているのでしょうか。

【問ふ、法華宗は妙法の道理を知るや。】
第11問.法華宗は、妙法の道理を知って禅天魔などと言っているのでしょうか。

【答ふ、一義に云はく、汝は天魔を治定して問ふか。】
第11答.あなたは、禅宗が天魔の説であると認めて、質問しているのでしょうか。

【一義に云はく、汝は法華を信じて問ふか。】
それとも、あなたは、法華経を信じて、質問しているのでしょうか。

【一義に云はく、妙法を知って問ふか、】
あなた自身が、妙法の道理を知って、質問しているのでしょうか。

【知らずして問ふか。】
あなた自身が、妙法の道理を知らずして、質問しているのでしょうか。

【一義に云はく、汝が問ふ所の妙法は今経に付いて】
あなたが質問している妙法には、今、説かれている法華経においては、

【百二十の妙あり。其の品々を問ふか。】
百二十の妙がありますが、そのひとつひとつについて質問されているのでしょうか。

【一義に云はく、汝は此の妙法に依って禅を建立するか。】
あなたは、この妙法に依って、禅を建立しているのでしょうか。



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