日蓮正宗法華講開信寺支部より

御書研鑚の集い 御書研鑽資料


早勝問答 第4章 真言密教の邪義を破折


【山門流の真言宗問答】
比叡山延暦寺の真言宗との問答。

【問ふ、法華第一と云ふは顕教の門なり、】
第1問.法華経第一と言うのは、顕教の中だけのことであり、

【真言に対すれば第一とは云ふべからず。】
理同事勝の密教である真言に対すれば、法華経は、第一とはなりません。

【答ふ、自義なるか、経文なるか。】
第1答.それは、自分の意見なのか、それとも経文に依る見解なのでしょうか。

【爰〔ここ〕を以て慈覚大師を無間と申すなり。】
これをもって理同事勝を立てた叡山第三代座主・慈覚大師を無間地獄というのです。

【一義に云はく、真言に対して法華第一ならば亡国治定なるか。】
密教の真言に対して法華経が第一であるならば、真言亡国を認めるのでしょうか。

【一義に云はく、真言は已今当〔いこんとう〕の中には何れぞや。】
真言は、已説・今説・当説の三説の中では、いずれにあたるのでしょうか。

【若し外と云はゞ、一機一縁の一往にして】
もし三説の外と言うのであれば、それは、一機一縁の為に説かれた一往であり、

【秘密とは云ふべからざるなり。】
秘密教とは、言われないものなのです。

【問ふ、法華と真言とは理同事勝の故に、真言に対すれば】
第2問.法華経と真言とは、理同事勝の故に法華経は、真言に対すれば

【戯論〔けろん〕の法と云ふか。】
事〔じ〕において劣る戯論〔けろん〕の法なのです。

【答ふ、一義に云はく、さてこそ汝は無間治定なれ。】
第2答.そのようなことを言うので、あなたを無間地獄必定とするのです。

【一義に云はく、さては慈覚は真言をも謗ずるなり。】
それでは、慈覚大師は、真言をも誹謗したことになるのです。

【其の故は理同の法華を謗ずる故なり。】
その理由は、理において真言と同じ法華経を謗〔そし〕っているからなのです。

【問ふ、伝教の本理大綱集〔ほんりたいこうしゅう〕の文を以て顕密同と云ふ事。】
第3問.伝教の本理大綱集の文を引いて顕教と密教は、同じであると云うのです。

【答ふ、一義に云はく、此の書は伝教の御作に非ざるなり。】
第3答.この書物は、伝教の著作では、ありません。

【一義に云はく、此の書に依って法華を慈覚は謗ずるか。】
この書に依って慈覚大師は、法華経を謗っているのでしょうか。

【東寺流の問答】
東寺流との問答。

【問ふ、真言は釈尊の説と云ふ事、】
第4問.真言が大日如来の所説ではなく、釈尊の所説であるという証拠は、

【其の証拠如何。】
どこにあるのでしょうか。

【答ふ、若し真言、釈尊の説ならば亡国は治定なるか。】
第4答.もし、真言が釈尊の説であったならば真言亡国の主張を認めるのでしょうか。

【若し然なりと云はゞ弘法大師五蔵を立つる時、法華を】
もし、そうであるならば、弘法大師が五蔵を立てた時、法華経を

【六波羅蜜経〔ろくはらみつきょう〕の五蔵の第四般若〔はんにゃ〕波羅蜜蔵、】
六波羅蜜経〔ろく・はらみつ・きょう〕の五蔵の第四般若波羅蜜蔵に配し、

【第五の陀羅尼〔だらに〕蔵をば真言と建立し給へり如何。】
第五の陀羅尼蔵を真言にあてているのは、これは、どういうことなのでしょうか。

【問ふ、真言宗を未顕真実とは言ふべからず、】
第5問.真言宗は、無量義経の四十余年未顕真実の中には入っていないのです。

【其の故は釈迦の説の外に建立する故なり如何。】
その理由は、釈尊の説の外に立てた大日如来の説であるからなのです。

【答へて云はく、若し釈尊の説教ならば亡国は治定なるか。】
第5答.もし真言が釈尊の説教であるならば、真言亡国の主張を認めるのでしょうか。

【一義に云はく、六波羅蜜経は釈迦の説なるか、大日の説なるか。】
六波羅蜜経は、釈尊の説なのでしょうか。それとも大日如来の説なのでしょうか。

【若し釈迦の説ならば未顕真実は治定なるか。】
もし、釈尊の説であるならば、真言が未顕真実であることを認めるのでしょうか。

【他の云はく、釈迦所説の顕教無益なりと。】
また、釈尊が説かれた顕教は、無意味なのでしょうか。

【尋ねて云はく、六波羅蜜経は顕教・密教の中には何れぞや。】
第6問.六波羅蜜経は、顕教・密教の中では、いずれなのでしょうか。

【他の云はく、六波羅蜜経は雑部の真言なり。我が家の三部は純説の真言なり。】
また六波羅蜜経は、雑部の真言であり、我が真言家の三部は、純説の真言なのです。

【答ふ、助証・正証と云ふ事、全く弘法の所判に見えず。】
第6答.助証・正証ということは、全く弘法大師の著作には、見えませんが、

【若し弘法の義ならば堕獄は治定なるか。】
もし、弘法の主張であるならば、堕地獄を認めるのでしょうか。

【他の云はく、真言は速疾〔そくしつ〕の教、】
また、真言は、速疾頓成〔そくしつ・とんじょう〕の教えであり、

【顕教は迂回〔うえ〕歴劫〔りゃっこう〕の教なり云云。】
顕教は、歴劫迂回〔りゃっこう・うかい〕の教えであると言うのは、

【自〔じ〕の云はく、自義なるか、経文なるか。】
それは、自分の意見なのか、それとも経文に依る見解なのでしょうか。

【他の云はく、五秘密経に云はく「若し顕教に於て修行する者、久しく】
第7問.五秘密教に「もし、顕教によって修行する者は、非常に長い時間である

【三大無数劫を経る」と説けり。自ら其の証拠なり如何。】
三大無数劫を経なければならない」と説かれています。これが、その証拠です。

【答ふ、さて此の経は釈迦の説なるか、大日の説なるか。】
第7答.これは、釈尊の説なのでしょうか。大日如来の説なのでしょうか。

【若し釈迦の説ならば未顕真実は治定なるか。】
もし、釈尊の説であるならば、未顕真実の教えであることを認めるのでしょうか。

【問ふ、法華宗は何れの経に依って仏の印契〔いんげい〕・相好〔そうごう〕を】
第8問.法華宗は、いずれの経文によって仏の手の印と手に持つ器具、三十二相を

【造るや。顕教には無し。但真言の印を盗むと覚えたり如何。】
造るのでしょうか。これらは、顕教にはないので法華宗は、真言から盗んだのです。

【答ふ、之に依って法華を謗ずるか。】
第8答.これによって法華経を誹謗するのでしょうか。

【一義に云はく、汝盗むの義相違せば】
あなたは、真言の意義を法華宗が盗んだと主張していますが、それが間違っていれば

【亡国は治定なるか。一義に云はく、汝法華宗の建立する所の大段の】
真言亡国は、必定であると認めるのでしょうか。あなたは、法華宗が建立する大抵の

【妙法蓮華経をば本尊と落居して問ふか。】
妙法蓮華経が本尊である事を理解し、納得の上で質問しているのでしょうか。

【一義に云はく、釈尊を三部に依って建立する故に驢牛〔ろご〕の三身と下すか。】
釈尊を真言三部経に依って考えているので、驢馬や牛の三身と否定するのでしょうか。

【若し爾〔しか〕なりと云はゞ、返って汝真言を誹謗する者なりと責むべし。】
そうであれば、あなたは、返って真言を誹謗する者であると責められるべきです。

【一義に云はく、三世の諸仏の印契・相好、】
三世の諸仏の手の印と手に持つ器具、三十二相は、

【実に妙法蓮華経に依って具足するの義落居せば】
実は、妙法蓮華経に依って具足しているのであると言うことを納得できれば

【亡国は治定なるか。】
真言亡国についても認めるのでしょうか。

【又盗人は治定なるか。】
また、真言が法華経の義を盗んだ人になることを認めるのでしょうか。

【一義に云はく、竜女霊山〔りょうぜん〕に即身に印契・相好具足し、】
竜女は、霊山にて即身のままで手の印と手に持つ器具、三十二相を具足し、

【南方に成道を唱へしは真言に依って建立するか。】
南方に成道を唱えたのは、真言に依って成就したものなのでしょうか。

【若し爾なりと云はゞ、直ちに経文を出だせと責むべきなり。】
もし、そうだと言うのであれば、ただちに、その経文を出せと責めるべきです。



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